地方の結納の形式

結納は長い伝統につちかわれたしきたりなので地方によって独特の形式があります。

双方のこのしきたりが違うばあいには想いもしないトラブルを避ける為にも綿密な打ち合わせが必要なのです。

男性と女性の出身地が違うことでせっかくの縁談がこわれる理由にもなります　結納を取り交わすときに戸惑うことなくスムーズに運ぶようにしましょう

双方の地方の習慣を踏まえたうえで両家が話し合い歩み寄って決めることが大切です。


★関西地方の習慣、結納の前に仲人が間に入って両家に末広を交換する　押さえ末広という儀式を行います。

大阪では花嫁の荷送りの際、たんすの中にうちでの小槌をいれて鏡台には亀をつけるなど荷物には結納飾りをつける習慣があります。


★九州地方の習慣、九州では結納のなかにお茶が含まれていたり、結納品ではなくても、お茶を添えるところが多く結納のことを　茶　とか　本茶式　などと呼ぶようです。

熊本では古くからお茶さんが結納品を取り扱っています。


★愛知県や岐阜県の一部の地方、結納の前に男性側から酒一升と重箱に入れた料理、するめを送る慣わしがありこれを樽入れ　ないしょ徳利　等と呼ぶようです。


★金沢地方の習慣、結納の前に仲人が女性側に酒一升を持って行き血痕の意志を確かめ仮約束をする　たもと酒　しめ酒を行います。

金沢地方では結納金も一般的に給料の二倍から三倍といわれる結納金も給料の五倍といわれかなりの高額な習慣があります。

この地方の水引が豪華なことが有名なのはこの結納金の金額に見合ったものということでもあるようです。


★長野県地方の習慣、結納品を女性側に贈る時に男性側の父親が仲人に同伴し女性側の本人と親子の杯をかわす習慣があります。


★山形県地方の習慣、結納の前に仲人が酒一升をもってはじめに女性側に行き、酒半分　五合を飲み干して祝い次いで男性側にて残りの半分を空けて祝います。

この日に結納の日取りを決めることが慣習でしたが近年はこの日を結納と一緒にすることが多いようです

★仙台地方の習慣、結納品、目録の他に、男性側ではお嬢さんを頂くという意味の　賞受状　また女性側では嫁にまいりますという意味の　進参状　を取り交わす習慣があります。